「夕張市、財政再建に立ち向かう。市長報酬は、なんと月額25万9千円~借金を10年で95億円返済しましたと元気いっぱい」
本日、北海道夕張市の鈴木市長が来訪。第三者委員会の新しい「再生方策」を提出し、総務省のさらに強力な支援を求めた。
北海道夕張市は、戦前の昭和18年に市政を施行し、炭鉱町として栄え人口も12万人を数えた屈指の市なのである。
しかし、エネルギー革命で石炭から石油や液化ガスに変り、昭和60年頃より炭鉱が相次いで閉鎖に追い込まれた。炭鉱が1つ閉ざされると、人口が5000人流出したという。
次々と炭鉱が閉鎖され人口が流出するのを防ぐため、当時の市長はスキー場や遊園地、ホテルなど借金をしてつくり、雇用の確保を図ったのである。
その循環がうまく回っているように思えたが、気付いた時には巨額な借金が残り、財政破綻した。
発覚したのは、平成17年の頃であり、公債残高は350億円を超えていて、当時の人口は最盛期の1割、12000人に減っていた。
そこで、総務省主導で再建計画を立て、巨額な債務との戦いが始まった。
・小学校6校から1校へ 児童250人、中学校3校から1校へ統合 生徒130人
・市職員も300名から100名強に縮減。北海道や総務省からの応援職員の協力で再建を進めている。
・教育長は報酬6割減の23万9千円で、安すぎて適任者を見つけるのが難しいと市長は語る
・この10年間で、明るい兆候もある
① 台湾から来る観光客に人気で、この地域「空知地方」の8割が夕張に宿泊している
② マント・レイスイスキー場も千歳飛行場から一番近いスキー場として人気
③ 炭鉱に眠る炭層メタンガスで、全世帯の5000世帯の熱源を供給、1500年分もある。これを掘って地産地消エネルギーとして活用する。
④ ふるさと納税は、2億円を超えた。市税8億円なので、自主財源としてなどで大きい。夕張メロン1個を返礼している。
夕張市の面積763km2、23区よりも広い面積に人口9000人。
私は9年前、菅総務大臣(現官房長官)の下で政務官となり、省内の夕張再建チームの責任者を任されていた。
1年弱の任期中に2回夕張を訪問し、当時の市長や市議、組合や幹部職員、さらに一般市民と対話を重ね、再建を軌道にのせた。当時を思い出して感慨深い。
鈴木市長は語る「確実に借金返済すると共に子ども達が希望の持てる市に再生したい。」
頑張れ、若年市長! 総務省も全力で応援。
<鈴木夕張市長と>
【2016年3月30日(水) 副大臣公務日誌】
(午前)
(副大臣室にて)
●国会答弁について(レク)
●鈴木夕張市長の訪問を受ける
(午後)
(参議院別館にて)
●参議院災害対策特別委員会へ副大臣として出席。広田一参議院議員(民主)の質疑に対して答弁
(副大臣室にて)
●高杉常総市長から特別交付税交付の御礼を受ける(永岡佳子衆議院議員、田所嘉徳衆議院議員、上月りょうすけ参議院議員同席)
●平成28年度地方公営企業繰出金ー(通知)について(決裁)
●消防議員連盟総会の開催について(レク)
●対日直接投資推進会議(第3回)の開催について(レク)
●ふるさと納税について(レク)
●種々打合せ(日程、報告等)
(総理官邸にて)
●第13回犯罪被害者等施策推進会議へ大臣の代理出席