ドクターヘリは救急現場にドクターを乗せて急行する、空飛ぶ救急車です。2001年に本格運用が開始されて21年。今年、香川県が導入し、全国47都道府県すべてに配置された。そのことを記念して、12/16に都内の全国町村議員会館会議室でシンポジウムが開催されました。
会長は元警察庁長官・國松孝次さん、理事長は自治庁(現・総務省)出身の篠田伸夫さんで、私は武蔵野市長時代からのお付き合いがあり、2005年に衆議院議員就任後もドクターヘリが全国展開できるよう応援して来ました。久しぶりで國松会長と篠田理事長にお目にかかるとともに、現状について会場でお話をお聴きしました。
ドクターヘリ導入以前は、“救急”というと専ら救急車で、過疎地などでは時間を要し、助かる命も助からないという実情でした。離島などは、消防・防災ヘリが出動したり、時には自衛隊に依頼していましたが十分ではありませんでした。
そこで海外の事例などから、救急専用のヘリコプターの必要性が叫ばれるようになり、1990年後半から検討が始まったといいます。
ドクターヘリの特徴は、提携している大学病院等から救急医を乗せて現地へ飛び、現場で応急処置をして病院に運ぶシステムです。その必要性が徐々に認識されて、ついに香川県が今年から運用を始め、全国47都道府県で導入されることになりました。
財政力の弱い県などは中々導入が進みませんでしたが、総務省が特別交付税の対象事業になってからは大幅に進んだとのこと。
任務は救急医療・災害時における医療・僻地の医療・周産期医療・小児医療の五つの分野でドクターヘリが活用されますが、出動基準や品質管理等の標準化が課題。さらに県境をまたぐ、広域連携などが課題とのこと。
救える命を一刻も早く、これからの活躍を祈ります。